中山社会保険労務士事務所です

労災保険

 労災保険制度は、労働者の業務上の事由または通勤による労働者の傷病等に対して必要な保険給付を行い、あわせて被災労働者の社会復帰の促進等の事業を行う制度です。その費用は、原則として事業主の負担する保険料によってまかなわれています。
 労災保険は、原則として一人でも労働者を使用する事業は、業種の規模の如何を問わず、すべてに適用されます。なお、労災保険における労働者とは、「職業の種類を問わず、事業に使用される者で、賃金を支払われる者」をいい、労働者であればアルバイトやパートタイマー等の雇用形態は関係ありません。海外派遣者により特別加入の承認を受けている労働者は別個に申告することとなるので、その期間は対象となりません。個々の労働者の提出は必要ありません。

労災保険給付は、次の通りです。
療養(補償)給付・・業務災害または通勤災害による傷病により療養するとき

休業(補償)給付
・・業務災害または通勤災害による疾病の療養のため労働することができず、賃金を受けられないとき

障害(補償)給付・・業務災害または通勤災害による傷病が治ゆ(症状固定)した後に障害等級第1級から第14等級までに該当する障害が残ったとき

遺族(補償)給付
・・業務災害または通勤災害により死亡したとき

葬祭料(葬祭給付)・・業務災害または通勤災害により死亡した人の葬祭を行うとき

傷病(補償)年金・・業務災害または通勤災害による傷病が療養開始後1年6か月を経過した日または同日後において次の各号のいずれにも該当するとき
 (1)傷病が治ゆ(症状固定)していないこと
 (2)傷病による障害の程度が傷病等級に該当すること

介護(補償)給付
・・障害(補償)年金または傷病(補償)年金受給者のうち神経・精神の障害および胸腹部臓器の障害の程度が第1級または第2級であって、現に介護を受けているとき

二次健康診断等給付・・事業主が行った直近の健康診断等(一次健康診断)において、次の(1)(2)のいずれにも該当するとき
 (1)血圧検査、血中脂質検査、血糖検査、腹囲またはBMI(肥満度)の測定のすべての検査において異常の所見があると診断されていること
 (2)脳血管疾患または心臓疾患の症状を有していないと認められること

 労災保険給付の算定の基礎となる給付基礎日額については、毎月勤労統計の平均給与額の変動等に応じて、毎年自動的に変更されています。





制度の解説